Area-TAKU

我行我素

2006/04/20

最速のおやじ達(ファンクラブ会報原稿)
ガキだった頃はいつも、早く大人になりたくてしかたがなかった。

コンセプトは常に“より大人”“よりオヤジ”。
服装にしろ髪形にしろ、そして、煙草や酒、セックス、ギャンブル、爪楊枝・・・
考えてみれば、どれもこれもめちゃめちゃ“オヤジ”くさいカルチャー。

今思えば同世代の女性もおそらくそうだったようで、
クルクルパーマ、ロングスカート、ケバめのメイク等、
せっかく若いのにみんなして“よりオバン”をテーマに
毎日せっせとおしゃれに勤しんでいたように思う。

言うなれば“背伸び”の時代だな。
普通ならその年齢ではそうはしないだろという方向にベクトルが向いてるわけだ。

今の若者は、みんなで“より幼く”“より萌る”方向でしょ?
“背伸び”の反対、“しゃがみ”の時代だもね。

どっちがいいのかはさておいといて、
さて、昔の若者の“背伸び作戦”には致命的な欠陥があるのは御存知か?

そう、若い時には“背伸び”は有効だかもだけど、
それ相応の年齢になると、それが“背伸び”ではなく、
たんなる“普通”になってしまうということなのだ。
つまりは、そのままオヤジくさいオヤジになってしまうということ。

若者がオヤジ風の、まるでゴルフウェアーみたいな格好してても、
「おお ヤ〜トラファッションだね」とかなるけど、
オヤジがヤ〜トラしてたら、当たり前の話でしょ?ちっとも“ヤンキ〜”ぢゃない普通の状態。
「あすこにこわそうなオヤジがいてるど」で済んでしまう。

かといって、永遠に“背伸び”をし続けると、30代で赤いちゃんちゃんこが必要になり、
最後には旅支度の白装束しか着るものがなくなってしまうという状態に陥る。
あんまかっこよいわけではないし、だいちそれは無理だ。

とにかく、最速でオヤジへの道のりを突っ走って来た“ヤンキ〜上がり”のおっさん
そのあたりのことを注意する必要があると思う。
昔の自分だとトッポくてかっこよかったことが、今の自分だと、
はた目には普通の“オヤジカルチャー”かもしれないってことを。

俺としては、俺も含めこれを読んでくれている仲間には、
いつまでもイケテル男でいて欲しいし、そうあるべきだと思っている。

そりゃ、歳食えばオヤジになるのは当然だし、抗えないことだというのもわかっている。
しかし、“単なるオヤジ”にはなるな。
つまり“普通のオヤジ”にはならないようにしようというのが俺の提案なのだ。

それには“背伸び”や“虚勢”をやめちゃえばいいと思うんだ。
今まで、いしょけんめ生きてきたなら、もうそれ相当の貫禄あんだもの。
もう、君には背伸びも虚勢もいらんぜよ。偉そうにふるまうことも必要ない。

家族や仕事の責任はしっかりはたしつつ、背伸びや虚勢なく、
いつまでも少年の目線と心で、無邪気に夢を追いかけていることができれば、
諸君はいつまでもイケテル男でいられると思う。
もちろん夢はそれぞれでいい。

だから、いつまでもあの日の眼と心で、
ベースを抱いてみんなとコンサート会場で一緒に燃えることが俺の夢だよ。




TAKU








我行我素 INDEX | ホーム | 横浜銀蝿 | TAKU |



ご意見/ご質問 etc.はtaku@Area-TAKU.comまでメール下さい。

Produced by TAKU for N.A.P