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DIARY

1999/01/29(金)

大岡山時代
 そんなこんなで知り合った嵐さんは当時、大岡山の雀莊に住込で働いていた。

二階建ての建物で、一階が寿司屋、二階が麻雀。外から二階に上がった階段脇の万年布団の小部屋で
嵐さんは寝泊まりしていた。マンガに出てくる、まさに下積み時代ってカンジの雰囲気。
一応雀莊の従業員って事になってんだけどさ、
両方の経営が同じ人だから、そんなの全然関係なく結局上下でコキ使われてる訳。
上行ったり下行ったり上行ったり下行ったり ... 雀荘で牌片付けてたかと思うと寿司の出前。
上でメンバー足りない卓に混じってたかと思うと下で洗い物みたいなさ。
 で、俺はビル掃除のバイトはもうクビなんで、大岡山のガソリンスタンドにバイトを変え、
バイトの後、毎日その雀荘に顔出すようになった。
そしたら当然、俺もなんやかんやで手伝わされるハメになってさ、
俺、バイト終わって来てっから疲れてんじゃん。何が悲しくてここ来てまた只働きなんだぁ?
なーんて思いながらも、結構楽しくやっていた。

 雀荘に毎日来るオッサン達はみんな正体不明。
みんな怪しいんだこれが ... 。そりゃそうだ、毎日雀荘に入り浸たってんだぜ、毎日。
「こいつら一体何やって食ってる奴達なんだろう?」
ヤクザ風、業界風、ヒモ風、地元商店のバカ旦那風 ...ひとクセありそうなメンバー達。
でもさ、みんな良い人でね、なかなか可愛がってくれたし ...
俺と嵐さんがバンドで一旗挙げよーとしてんのみんな知ってんじゃん。
何かあれば助けてくれたり、マジで応援してくれたり、本当に色々世話になった。

今考えればさ、
ガソリンスタンドでバイトして...
終わったら雀荘手伝って...
暇さえあれば嵐さんと夢語って...
バンドメンバー探して、マジになって練習して...
コロラド(喫茶店)の女の娘に恋をして...
それを雀荘のオッサンメンバー達にからかわれて...
「おめーら金ねーんだろ。たまにゃ寿司死ぬほど食わしたる!」って
下の寿司屋のあんちゃんに、端から端まで只でにぎってもらって...
持ってるものっていったら“夢”と“セリカ1600GT”だけのただのチンピラだったけど、
なんかとっても、それはそれで楽しい日々だったななんて思ってます。

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